作品紹介


エミール・ガレ (1846~1904)

ガラス、陶器、家具のデザイナー、企業家、経営者、植物学者、科学者、文筆家
フランス東北部のナンシーに生まれる。家業の陶器の販売会社を継ぐため、ヨーロッパ各地で多彩な教育を受ける。
1989年、1900年のパリ万国博覧会で大成功を博し、フランスのアールヌーボー様式を決定するものとなる。1901年エコールドナンシー(ナンシー派)の初代会長となる。
ガレ商会は1931年の世界恐慌の影響で閉鎖。




 ハシバミ(ヘーゼル)の木の、雄花穂の下がる様子を彫りや金属挟み込みなどの技法で変化を出し表現している。花や枝の無い部分には、趣きのある鎚目彫りが施してある。
 光を当てると微妙な色に輝き、闇の中に花穂が浮かび上がってくるような感じがする。
 オルセー美術館に同様の作品があり、そこには モンテスキューの詩が「自然が重々しく母親のように揺れ動くとき、それは厳かな瞬間、そして永遠の時間である。」と刻まれている。
 ガレの自然主義、象徴主義が表現されている。

  
  「はしばみ文花瓶」1895年頃
         36.0㎝

ドーム兄弟

普仏戦争により、ナンシーに逃れてきた長男オーギュスト・ドームと、三男アントナン・ドームによるドーム兄弟の会社。ガレに倣い、ガラスの芸術作品を作るため、次々に新しい技法を開発した。1900年のパリ万博にてガレに並ぶ成功を収める。
ドーム社は現在も継続している。

  

 透明ガラスの上に、黄色、褐色、トルコ風が青ブルー、濃紺のガラスを重ね、手彫りで花の文様を装飾した、耳付きの花瓶。鮮やかな青の濃淡の配色に、黄色の耳が目を引く。
 背面から光を当てると、隠されていた黄色や褐色のガラスの色が浮かび上がり、幻想的な表情を見ることができる。
ドーム社の手彫りの技術の高さ、配色のセンスの良さなどが、バランスの良い丸みのあるフォルムに集約されている。。
 

  「花文耳付花瓶」1900年頃
 高さ28.7cm


マイセン 

旧東ドイツの古都マイセンにおいて、1710年にアウグスト強王の命によりヨーロッパ最初の磁器の開発に成功。王立の磁器製作所が創設された。中国や日本の磁器への強い憧れとヨーロッパの王侯貴族の文化が融合され、独自の装飾の美しさと変化していく。以後300年、優美で繊細な美しさは今も進化を続けている。

枯れない花が欲しいという望みにこたえて作られた、スノーボールのシリーズ。壺の表面全体に白いガマズミの花を敷き詰め、更に大小の球状の花をあしらい、様々な色の大小四羽の鳥と、葉や茎の緑を立体的に加えた大型の壺。株の透かし彫りの中には、黄色い鳥が入っている。
マイセンの代表的なこのスノーボールの中でも、ひときわ優美で迫力のある作品。

「スノーボール貼花蓋付壺」
」1800年代
    高さ 52.4㎝㎝

                                            

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